FC2ブログ

牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

プロフィール

茅

Author:茅
牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム

QRコード

QR

カウンター

■■■二次的創作妄想小説…僕の方が…!!

さて今回のお題は、「 どうして競争なんて… 」 です。

このお題を見た時、とある二人が頭に浮かびまして、
今回はその人達に色々と張り合って貰おうかな…と思いました。
ただこの二人、現実 ( 公式サマ ) 的に共に出る事は、
考え辛いと思われるので、これは “ I F ” 話としてお読み頂ければ、
嬉しく思います。
ではでは、そんなこんなで早速どうぞ ↓ ↓ ↓
( 今回も長いですよぉぉ~~: 詫 !! )
* * *
~本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~
         あるじ
ここは雷瞑館。主は冴島雷牙となった、新たなる冴島邸。
庭を臨むテラスで一つのテーブルを前に、渋い表情で腕を組みながら眼前の光景を
黙って見つめる鋼牙と、おろおろとした様子で眼前の光景を見守る雷牙が、並んで
椅子に座していたのだが、そんな二人から視線を向けられた先には、レオとクロウが
向かい合って互いを鋭く睨み付けながら、やはりテーブルを挟んで座していた。
「 …レ、レオさんも、クロウも、そろろそ…やめな…、い? 」
そんな二人に向け、雷牙が思い切った様に声を掛ける。だが―――。
「 雷牙さん、申し訳ありませんが、ここは引く訳にはいかないのです 」
「 そうです、決して負けられない状況というものがあります 」       うなだ
レオがそう初めに言うと、クロウもそれに続いて告げ、雷牙はがくり…と項垂れ、
溜息を漏らしていた。そもそもレオとクロウが睨み合う、こんな状況になった
事の発端。それはこの雷瞑館に、レオとクロウが同時に訪ねて来た所にあった。
二人は共に、黄金騎士付き。そんな二人が珍しく顔を合わせる事に、共通の話題も
あるだろうからと、暫し席を囲もうという状況になったのだ。だが、事はそうそう
和やかに進まなかったのだ。
話の当初こそ、黄金騎士付きであるという、他の者では経験し難い身の上に、
共に共感していたのだが、次第に話の流れが変わり始めていったのだ。
それは―――。
「 僕は鋼牙さん付きの、魔戒法師です。誰かを従えるなど、かつて受け入れた事が
なかった “ この ” 鋼牙さんが、唯一付く事を許してくれた魔戒法師なんです 」
と、レオが胸を張って言うと―――。
「 僕も雷牙さんが、“ 初めて ” 付く事を許してくれた騎士です 」
クロウも淡々と、そう返していた。だが―――。
「 騎士が騎士に付く? 法師だから、騎士の手助けが出来るんじゃ… 」
                   いぶか
そんなクロウの発言に、レオは訝しみの表情で問うていた。
「 確かに。でも雷牙さんが騎士として有能だと判断されたが故、高い技術の手助けを
せよ…と、元老院が僕に付く事を命じたんだと思います 」
するとクロウも負けじと、澄ました様子で返答していた。
「 た…高い技術と言うなら、僕は号竜を発明しました。それに僕だって鎧を召喚して、
騎士としても鋼牙さんを手助け出来ます!! 」
まるで慌てた様に自身を補うレオに、クロウは “ ああ… ” と軽く呟き頷いていた。
「 阿門法師の再来…。それに関しては、敬服いたします。ただレオさんの騎士の
能力は、“ お家騒動 ” 故…と聞いていますが 」
そう言ってクロウは、レオに涼やかな視線を送る。するとレオは、何と返せばよいか
迷った挙句、再び探る様な表情をクロウに向けていた。
「 ま、まぁ確かに兄さんの事があって、騎士になるよう鍛えられた結果…ですけど、
それよりクロウさんこそ “ 隠密の魔戒騎士 ” って何です? そもそも僕ら魔戒の者は
“ 人知れず ” が掟で、隠密の状態だと思うんですけど… 」
よもやのレオの質問返しに、クロウはやや戸惑いの様子を見せたが、口元に淡い
笑みを浮かべると、レオを真っ直ぐ見据えていた。
「 レオさんが言う “ 人知れず ” は、市井の人々に対して…でしょう? 僕の隠密は、
同じ魔戒の者に向けて…という意味です 」
「 …え、な、何故同じ魔戒の者に対して、存在を隠す必要が? 」
すると当然とも言える様な質問をするレオに、ついにクロウは困惑とも取れる様な
表情を見せていた。そして―――。
「 …言えません 」
「 は? 」
クロウがぽつり…と呟くのに、レオが問い直す。
「 隠密なので、言えません 」
「 …………… 」
きっぱり毅然と告げるクロウに、さすがにレオも言葉を返せずにいた。だが―――。
「 僕は空が飛べます 」
再びクロウが話の流れを変える様に、自慢を始めていた。
「 そ、それなら僕だって、魔導筆を使えば飛べます! 」
透かさずレオも、反論する。
「 …レオさんの場合、それは “ 宙に浮く ” なのでは? 」
「 う…ッ! 」
「 それに僕が使う魔導具のオルヴァは、まるで可憐な女性と接している様な気持ちに
させてくれます 」
「 うふッ、ありがとクロウ! 」
レオが言葉に詰まっている間に、畳み掛ける様に言ったクロウへ、その胸元でまるで
                                   こわね
カメオを思わせる状態で居るオルヴァが、年若い女性の声音で礼を告げていた。
と、間髪を容れず―――。
「 ですが、レオさんの魔導輪は… 」
                  
言ってクロウは、レオの指に嵌められた魔導輪 ― エルバ ― に、ちら…と視線を
向けていた。    しわが
「 エ、エルバの声が嗄れてるからって、エルバが可愛くない訳じゃないですよ!! 」
「 そうじゃそうじゃ、本当に失礼な若造じゃな! 」
「 あああ、あの…! もうその辺で、いい加減に――― 」
するとそろそろ二人の自慢話が低次元化を始めた所で、再度雷牙がその会話に
勇気を振り絞って割って入ろうとした。だが―――。
「 「 雷牙さんは、黙ってて下さいッッ!! 」 」                   すく
その二人から同時に一喝された雷牙は、ひぇ…と小声で漏らしながら肩を竦めると、
それ以上は何も言えず、引き下がるより他なかった。
「 …僕が付く鋼牙さんは、素晴らしい人です。かつて無い程の苦闘を、騎士としての
高い能力と行動力で多くの騎士や法師から支持を集め、幾多も撃破してきました! 」
と、話の矛先が自身へ向き始めた事に、今まで黙って聞いていた鋼牙の眉根が、
ぴくり…と動く。
「 それを言うなら雷牙さんだって、誰よりも心優しい騎士です 」
「 そ、それは鋼牙さんの息子なら、当然の事… 」
         いわ
「 …ゴンザさん曰く、休暇を与えてくれたのは、雷牙さんが初めてだそうですよ? 」
言ってクロウは雷牙へ笑みを向けたのだが、当の雷牙は隣に居る鋼牙の様子を
           うつむ
知るのが怖ろしく、俯いたまま恐縮するばかりだった。
                         にく
「 こ、鋼牙さんは表現下手だから伝わり難いのであって、解り易く接するだけが
優しさじゃありませんよ!! 」
すると活路を見出した様に反論したレオに、クロウは視線を鋼牙に向けていた。
「 …では鋼牙さん、出会った頃のカオルさんを壁に押し付けたり、床に転がしたりと
散々な扱いをした…という事ですが、それは本当ですか? 」
そうクロウが淡々と問うのに、レオと雷牙は愕然とした表情で鋼牙を見ていた。
「 ち、違いますよね? 父さんが母さんにそんな乱暴な事をしたなんて、何かの間違い
ですよ…ね? 」
「 そうですよ! 鋼牙さんがカオルさんをぞんざいに扱うなんて、有り得ません!! 」
雷牙は戸惑う様に鋼牙へ訊き、それをレオが補足する様に叫んでいた。だが――。
「 と、父さん…? 」                      つぶ
二人の言葉を耳にしつつも、腕を組み渋い表情で目を瞑ったまま、何ら反論しない
鋼牙に、雷牙は呆然となっていた。
「 い、い、い、一体誰が、そんな事を言ったんですか!! 」
無反応に近い鋼牙の様相に、レオも少なからぬ動揺を覚えながら、クロウへ再び
叫ぶ様にして問い直していた。
「 カオルさんご自身です。昔話だとして、あっけらかんと楽しげに教えてくれましたが、
話を聞きながら、思慮深くあるべき魔戒騎士の行動とは、到底思えませんでした 」
もし話の出所が噂程度なら、即刻否定しようと思っていたのだが、その大元がカオル
本人だったと知り、レオはぐうの音も出なくなってしまっていた。すると―――。
「 ……若気の至り、だ 」      こわね
鋼牙がぼそり…と、苦渋に満ちた声音で呟いていた。
「 そ、そ、そうですよね! カオルさんと出会った頃は、鋼牙さんもまだまだ若かった
訳ですから、“ やってしまった ” なんて事くらいありますよ、ね? 」
                                    ことさら
そんな鋼牙からの釈明を受け、レオは幾度も頷きながら、殊更明るく返していた。
と、鋼牙がふ…と溜息を漏らし、僅かに肩を落とす。そして長々と言い合いを続ける
二人へ声を掛けようと口を開きかけた、その時だった―――。
「 でも雷牙さんは、若くして立派です 」
再びクロウが、レオに向けて発言していたのだ。
「 立派? 」
レオがそれを受け、呟き返す。そして―――。
「 心滅を克服しました 」
クロウがそう告げた瞬間、まるで場が凍り付いた様に、ぴり…ッとした空気へと
瞬時に変化していた。そんな中、雷牙は恐る恐る、鋼牙の方へ視線を向ける。すると
今まで閉じられていた鋼牙の瞼がす…っと開かれ、その目は据わった様に一点を
見つめるばかりであった。
“ あ~~ッ、クロウなんて事を!! ”
そんな鋼牙の様子を見、クロウが鋼牙の内なる “ 地雷 ” を踏んだのだと気付き、
雷牙は内心頭を抱えていた。
確かに伝説を残したとまで言われるj鋼牙だが、心滅の克服までは成し得ていない。
それは鋼牙にとって我が息子の誇らしい活躍ではあるが、一人の男として雷牙を
                                       
好敵手の様に見ていた部分もあった為、雷牙の最大の偉業を敢えて持ち出され、
痛い所を突かれた様で、鋼牙は複雑な感慨になっていたのだ。すると―――。
「 こ、鋼牙さんは魔導馬の他に、車やバイクを乗りこなす意外性があります!! 」
その場の空気を変えようとするかの如く、レオが声を上ずらせながら言う。
「 …雷牙さんは幼少期、天体観測や風鈴作りなど、情緒ある趣味の持ち主でした 」
負けじとクロウも、雷牙自慢を返す。だが再び二人が自慢の応酬 ― しかも大した
内容ではない ― を始めた事で、鋼牙の身が微かに震えだし、組んだ腕を握る手も
きつく掴まれ、眉間に刻まれた皺が更に深くなるという、余計に事態が悪い方へと
展開している事を示す反応に雷牙だけが気付き、雷牙は自身から血の気が引くのを
感じていたのだった。そして―――。
「 …ふ――― 」
“ 二人とも、いい加減にしろ ”
鋼牙の唇がそう告げる為に動きかけた、その瞬間だった―――。
「 は~~い、お待たせぇ~~ 」
突如、場違いと言える程に明るい声が、四人に向けて発せられていたのだ。無論、
その声の主とは―――。
「 母さん…! 」
雷牙が姿を見せた母 ― カオル ― に、明らかな安堵の声で呼んでいた。
「 ゴンザさん特製の甘さ控え目クッキーと、冴島家伝統紅茶を持って来たわよ~ 」
すると言いながらカオルは、トレイに乗せていたクッキーの盛られた大皿一つと、
各々の前には、温かな湯気が立ち昇る紅茶入りの器を出していた。だが最早
それだけで、寸前まで張り詰めた空気で満たされていた場が一気に緩んだ事に、
男達は皆、舌を巻かざるを得ない様な感覚になっていた。
「 ふふッ、お話、盛り上がってたみたいね? 」
すると何にも気付いていないカオルが、にこやかに話し掛けてくる。
「 え…、あ…、い、いやぁ~… 」
だが “ 盛り上がる ” という言葉に語弊を感じたレオは、首を捻りながら濁した返答を
していた。
「 だって二人とも、黄金騎士に付いた法師と騎士なんでしょ? だから気が合ったに
違いないだろう…って、ゴンザさんと話してたのよ。ね、そうでしょ? 」
「 …………… 」
何とも楽しげに言うカオルに、さすがのクロウも黙って紅茶に口を付けるより他ない。
「 鋼牙には零くんやレオくん、他にも多くの盟友がいるから心強かったんだけど、
雷牙にもそういう人達が傍にいないのかな…って、心配してたの。でもクロウくんが
付いてるって聞いて、ホッとしたわ。あ、あとマユリちゃんも…、ね? 」
「 か、母さん… 」
マユリの名と共に、カオルが意味深な視線を向けてくる事に、雷牙はその言わんと
する所を推察し、妙な気恥ずかしさを覚えていた。
「 何はともあれ、こんなに有能な二人に付いて貰って、鋼牙も雷牙も幸せね! 」
そして駄目押しの様にして “ ふふッ ” と笑うカオルに、鋼牙は盛大な溜息を漏らし、
紅茶入りの器に手を伸ばすのであった。

― 了 ―




如何だったでしょう、今回の話…。
競う事がテーマだった今回、妄想してみて浮かんだのは、
レオくんとクロウの姿でした。
何故なら二人共に黄金騎士付きで、共にその黄金騎士を、
尊敬している…という事で、“ 自分の方が! ” と競えるのでは? と、
こんな内容にしてみました。
にしてもクロウ、謎が多くて少し悩みました。
そもそもクロウが所属してる部隊、何故に隠密なのか、
何の為に存在しているのかが、全く謎なんですよねぇ~…。
( “ 花 ” のお皿も持っていないので、余計に判らず )
だから説明が出来なくて、“ 言えません ” で誤魔化す事に。
そして鋼牙、月虹では “ 優しい父 ” の一面を見せてくれましたが、
“ まだまだ息子には負けない ”みたいな感覚も、個人的には
持っていて欲しくて、雷牙が心滅を克服した…という事に、
ぴり…ッとして貰いました。
まぁ今の鋼牙なら、心滅の克服は出来る気がしますけども…、ね。
ではでは次回作の Up まで、暫しお待ち下さいませね
スポンサーサイト



テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

コメント

■ コメントの投稿