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牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

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茅

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牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

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■■■二次的創作妄想小説…う、嘘でしょ!?

しおしお 様とのコラボ作 ・ 第二十一話 Up 致します!

今回のコラボテーマは、「 偶然、見てしまったもの 」 です!
牙狼という作品の特性上、色んな “ 異質なモノ ・ 状況 ” を
見てしまう…という事は、沢山ありそうですよね。
その “ 異質 ” を垣間見てしまった…という状況で、
今回のお話は進めてゆきたいと思います!!
さぁて、誰がどんな状況に陥るのやら…。
そしてそして、しおしお 様の作品はコチラ → 「 お前がいなければ
( しおしお様より、リンクの許可は頂いております )

ではでは、そんなこんなで早速どうぞ ↓ ↓ ↓
* * *
~本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~

「 ~♪ 」
冴島邸、階段。美しく磨き上げられたその段を、カオルは楽し気に小さく鼻歌を歌い
ながら、片手には空になったマグカップ、もう片腕にはスケッチブックと鉛筆を抱え、
軽やかな足取りで階下へと降りて来ていた。
カオルはアトリエとされた二階奥の客間で、取り留めもなく絵を描いていたのだが、
何となく “ 気分が乗らない ” という心境になり、加えて飲み物も無くなった事も
手伝って、ゴンザに新しく飲み物を貰いながら、鋼牙が居る階下で気分転換をして、
また絵を描いてみようと思い立ち、部屋を移動する事にしたのだ。
するとすぐ側にあるリビングの扉が、ほんの僅かに開いているのが、その目の内に
飛び込んで来ていた。ゴンザが閉め忘れたのか、珍しい状況だ。
カオルは静かに近づくと、扉の隙間から室内を覗きながら、ドアノブに手を掛けようと
していた。だが―――。
” え…!? ”
その室内に広がる光景にカオルは目を奪われ、扉を開けようとしていた手も、必然に
止まってしまっていた。   
それは鋼牙がいつもの席に座していたのだが、ただ問題はテーブル上に置かれた
“ 物 ” が、何であるか…だった。
カオルの視線を釘付けにした “ 物 ”。それは深紅やピンクにオレンジと、多様な色味
を発した複数の口紅が、鋼牙の前にずらずら…と並べられていたのだ。
すると鋼牙は、その内の特に燃える様な赤い口紅に手を伸ばし、真摯な眼差しを
注ぎ始めていた。
“ う、う、う、う、嘘でしょ!? 鋼牙が口紅を見てるなんて…!!”
カオルは思わず口元を押さえ、愕然として硬直してしまう。
“ ま、ま、まさか自分で使うの!? ”
              ぎんみ
手にした口紅を、依然吟味する様に眺めている鋼牙に、怖い発想が浮かんで
しまったカオルは、だがぶるぶると首を小さく振ると、その考えを打ち消していた。
“ そんな筈ない!! もしかしたら、私へのプレゼントかもしれないし…! ”
と、無理に前向きな事を考えた時だった―――。
「 鋼牙、まずはどれを使ってみるつもりだ? 」
ザルバが長く悩む様にしている鋼牙に、声を掛けていた。ただ―――。
「 …この赤には、興味がある 」     あんたん
鋼牙があっさり返した言葉は、カオルを暗澹の底へと突き落とす物だった。カオルは
その場に膝を付く様に、へなへな…とへたり込んでいた。
“ き、興味がある…だなんて…ッ! まさか鋼牙、目覚めちゃったの!? ”
自身の発想に、カオルは困惑の表情を浮かべ、おろおろと身を震わせる事しか
出来なかった。
“ で、でも最近は女装男子っていう人も居るし、 鋼牙って綺麗だから…”
と、そこまで考え、カオルはその脳裏に鋼牙が女性の様に美しく化粧を施し、肩よりも
少し長い、ふわりとした巻き髪姿になった様相を思い浮かべていた。
“ やだ…、似合ってるかも… ”
下手をすれば自分よりも美しい鋼牙の姿に、カオルは焦りを覚える程だった。
すると、その時―――。
「 カオル… 」
カオルの頭上から、穏やかな声が降って来ていた。だがカオルは依然、己の世界に
入り込んだまま、その声に気付く事はない。
“ 美人な鋼牙だなんて、女性として嫉妬しちゃうじゃないぃ~!”
「 カオル… 」
“ ううん、そんな事が言いたいんじゃなくて…! ”
「 カオル! 」
「 ひゃあッ!! 」
すると突然その肩を揺さ振られる様に掴まれ、カオルは素っ頓狂な声を上げていた。
咄嗟に頭上を向いたカオルの視線の先に、妙な声を上げられ、驚愕とした表情の
       すく
鋼牙が立ち竦んでいる。
「 どうした、さっきから独り言がうるさいぞ、カオル 」
「えッ、私、声に出してたの!? 丸聞こえ!? 」
次いでザルバの指摘を聞き、カオルは慌てて口元を押さえていた。
「 ああ、結構最初の方から…、な 」
「 ええッ!! そんな…ッ! 」
独り言が聞こえていたという事実をザルバから告げられ、焦りを含んだ驚きの声を
上げたカオルは、反射的にチラリ…と鋼牙の表情を仰ぎ見ていた。
「 何か…、訊きたい事があるのだろう? 」
        ぼくとつ
すると鋼牙は朴訥な口調で呟くと、カオルへ入室を促す様に、自身もリビングの
奥へと戻っていた。無論カオルも立ち上がり、その後を追って入室して行く。
「 …で、鋼牙が美人で嫉妬する…とは、どういう事だ? 」
鋼牙が定位置の席に再び座すと共に、ザルバがカオルへ問い掛けてきていた。
「 …そ、それ。その…口紅の事! まさか鋼牙…、使う…の? 」
ザルバからの問いに、カオルは自身も鋼牙の斜め隣の席に座すと、恐る恐る、
だが思い切って口紅を指差し、事の真相を鋼牙に訊ねていた。だが―――。
  せっそく
「 …拙速だな 」
「 え? 」
鋼牙から思い掛けない返答があり、カオルは間の抜けた言葉を発していた。
                      とうてき
「 よく見ろカオル、これは魔道具だ。投擲用の魔道具として作ってみたと、レオから
試しに使う事を依頼された物だ 」
「 魔戒法師は魔道具の開発も大切な仕事だからな。実際使ってみて問題があれば、
改善したい…って事らしい 」
そんな鋼牙の説明を受けザルバが補足した言葉に、カオルは自身の頬がみるみる
うちに熱を帯びてゆくのを感じていた。そして―――。
       けわい
「 …決して化粧の道具などでは、ない 」
駄目押しの様に溜息交じりに鋼牙から呟かれ、カオルは最高潮に赤くなっていた。
冷静に考えれば、鋼牙が化粧道具など必要とする事がある筈もなく、必要とする様な
人でもない事は、重々判った筈だった。だがあまりに鋼牙が、真摯にその口紅にしか
思えない物を見ていたので、カオルはつい拙速に考えてしまった…という訳なのだ。
「 そ、そ、そ、そうだよ…ね! 魔道具に決まってるよね! うん、鋼牙が化粧道具
なんて使う訳、ないもんね!! 」
今更ながら自身の発想に、カオルは羞恥を超えて後悔している程で、もうこの場から
消えてしまいたいとさえ思えていた。だが―――。
「 時に、カオル… 」
そんなカオルへ、鋼牙が穏やかに問うてくる。
「 ジョソウダンシ…とは、何だ 」
無論鋼牙にしてみれば純粋に疑問だったが故に、カオルへ訊いたのだ。他意は
無かったのだが、訊かれたカオルにしてみれば、追い打ちをかけられた様な物だ。
「 やだやだ、もう訊かないで! 鋼牙がそうじゃないって、充分解ってるから!! 」
顔を両の手で覆い、ふるふると身を左右に振りながら、答える事を拒んでいた。
更に―――。
「 …では俺が目覚めるとは、一体――― 」
「 ごめんなさい鋼牙ぁッ、もう許してぇッ!! 」
鋼牙が訊いてくるのに、カオルはついにテーブルへ突っ伏して詫びを叫んでいた。
「 …やれやれ、じゃれつくのも、その辺までにしておけよ 」
するとザルバがそんな二人に対し、呆れた様な口調で声を掛けていた。
それは穏やかな日の、冴島家の午後の出来事であった…。

― 了 ―




偶然見てしまった…、というお話。
口紅に似た形の魔道具を、真剣に見つめる鋼牙の姿と、
それを勘違いするカオルのお話でした!!
つまりは、“ 紛らわしい ” という状況です。
ただでも、やっぱり “ 物の形 ” には意味があって、
投擲タイプの魔道具なら、それに似合った形…となると、
口紅の様な ( キャップを外し、紅を出し切った ) 状態が、
使い易いと思うのですよね。
色に関しては、その目的別に分けられている…とでも、
思って頂いて良いと思うのですが…。
やれやれ、レオくんも紛らわしい物を作りましたなぁ~( 笑 )
さぁ~て、次回は一体どんなコラボになるでしょう!!
次の作品が Up されるまで、暫しお待ち下さいませね!
ではでは…
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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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