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牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

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Author:茅
牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

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■■■二次的創作妄想小説…“ 願い ” という名の思惑 8

~本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~

その日は朝から、冴島邸は大騒ぎだった。
早朝のオブジェの浄化から戻った鋼牙を、頬を膨らませたカオルが仁王立ちで迎え、
                                    すく
“ 二度と離さない ” という叫びと共に、再びしっか…と抱き竦められてしまったのだ。
                       さかのぼ
何故ならそれは、昨夜の出来事に話は遡る。
入浴を諦めると譲歩されたカオルから共の就寝を提案され、受け入れるしかなかった
鋼牙は、アトリエで入浴と着替えを済ませたカオルと、共に就寝する事となった。
だがカオルにまるで抱き枕よろしく抱き締められたままの鋼牙が、当然の事ながら
安らかに眠れる筈もなく、まんじりとも出来なくなっていたのだ。いくら鋼牙が
黄金騎士だとしても、一人の人でもある事に変わりはない。活力を生み出す為にも
しっかと就寝し、体を休めなければならないのだが、この状況は何とも耐え難い時間
となってしまっていた。
だがそんな鋼牙に、“ 秘策 ” が無い訳でもなかった。二人が同じベッドに横たわり、
                                         しかん
どれだけの時間が経過した頃か。鋼牙を抱き締めたカオルの腕が弛緩し始め、
穏やかに寝息を繰り返す様になった頃、それまで寝たふりをしていた鋼牙がぬ…と
身を起こし、カオルを起こさぬ様に抱き上げると、アトリエへと運んで行ったのだ。
そしてカオルをベッドに横たえ寝具でその身を包むと、鋼牙は私室へ戻ってようやく
一人で就寝…となったのだった。
それから翌朝、カオルが目を覚ます前にオブジェの浄化へと出掛けたのだが、
            くだり
帰宅してから冒頭の件が始まった…という況であった。
「 …落ち着け、カオル 」
「 やだ! だって鋼牙、酷いんだもんッ!! 」              すく
冴島邸のリビングで、戸惑う鋼牙とそんな鋼牙を責めながらも抱き竦めて離さない
カオルが、おろおろ見守るゴンザを脇に言い合いを繰り返していた。
「 昨夜は…、ああするしかなかった 」
「 嘘つきぃぃ~~ッ、信じてたのにぃぃ~~ッ!!! 」
そしてカオルは、鋼牙の胸を小さな拳で幾度もぽかぽかと叩き続けた。
「 ……許せ 」
詫びを言いながらも、鋼牙は微かな吐息を漏らした。だが―――。
「 だって、だって…!! 」
今にも泣き出さんばかりの表情で、カオルが鋼牙を見上げて言う。
「 だって一緒に寝てくれるって、約束したじゃないッ!! 」
次いでカオルが、そう叫んでいた。と、同時に―――。
「 おい鋼牙ッ、二度とホラー狩りはしないって、どういう事だ!! 」
零がリビングの扉を荒々しく開き、室内に突入して来ていたのだ。直後、そこに居た
全ての面々の動きが止まる。鋼牙とカオルにゴンザは零へ、零は鋼牙とカオルへ
視線を向けたまま、暫しの沈黙が続いていた。すると―――。
「 へぇぇぇ~~~~… 」
鋼牙へ抱き付いたカオルの姿と、そのカオルからの発言を聞いた零が、面白い所に
出くわしたとでも言いたげに、腕を組んで笑みを零していた。
「 お前達、ついにそういう関係に…? 」
長年鋼牙とカオルの傍に居る零は、二人の遅々として進まぬ関係性に、少なからぬ
心配をしていたのだ。だがその二人がしっかと身を寄せ合い、 “ 共に夜を過ごす ”
話をしていたとなれば、その危惧を脱したと思うのも仕方のない状況だった。だが―。
「 …何の話をしている。カオルをよく見ろ、零 」
こめかみ                  にら
蟀谷に血管を浮き上がらせる勢いで睨む鋼牙から、カオルの姿を見せられた零は、
改めてその表情を覗き見て考えていた。
「 カオルちゃん、何か…あったのか? 」
だが一見何も変わらぬ様子のカオルに、零は真相が判らず首を捻るよりなかった。
「 カオルは…、術を掛けられている 」                  
そして静かに告げられた鋼牙の言葉に、零からはす…っと表情が失せたのだった。



「 なるほど、それでホラー狩りは出来ないと、グレス様に伝えたのか 」
「 ああ…。指令を受ける事は暫く困難だとは告げたが、誰も “ 二度としない ” など、
言ってはいない 」
次いで落ち着いて話をする為ソファーに座した三人は、鋼牙がグレスに指令を
受けられない旨を伝えた訳を告げ、零はその話が同じ元老院付きの騎士から
“ 牙狼が二度とホラー狩りをしないと宣言した ” と聞かされた事を伝え合っていた。
「 …まったく、何でそんな話になっちまうんだ? 」
するとザルバが、呆れた様な口調で問い掛けていた。
「 まぁ伝聞ってヤツは、おおよそ激しい内容に変化しちまう…って事さ。で、“ 犯人 ”
の目星はついているのか? 」
ザルバの問いに軽く返した零は、再びカオルの表情を観察する様に見ていた。
「 ……零、お前はどう思う? 」
そんな零の視線につられ、鋼牙もカオルに視線を向ける。するとカオルは、鋼牙に
瞳を向けられ喜んだのか、満面の笑みで鋼牙を見上げ返していた。
「 …こんな暢気な術ならホラーじゃないだろうし、術の痕跡が極度に少ないとなれば、
それなりに高度な術が使える法師…と考える方が、自然だろうな 」
「 …と、言うと? 」
そして間髪入れずザルバが問うと、次いで―――。
「 我雷法師 」     こうめい
零とザルバが同時に、高名であるその人物の名を告げていた。
「 やはり、零もそう思うか… 」
半ば予想していた返答に、鋼牙は短く息を漏らしながら納得した様に呟いていた。
「 ああ、我雷法師しか思い付かないな…。まぁ本当に我雷法師がした事なのか、
その意図が何なのかは判らねぇが、閑岱に行って、直接我雷法師に訊いてみるのが
一番だろうな 」                               ふさわ
すると零がソファーの背凭れに身を委ねながら、この事態に最も相応しい助言を
与えていた。だが鋼牙もザルバとの会話で、我雷法師による術では…と推測していた
時から、閑岱へ向かうべきではないか…と考えてはいたのだ。ただそれが盟友も同じ
事を思うのなら、迷い無く鋼牙の心は決まっていた。
「 …これから、閑岱へ向かう 」
きっぱり言うと、鋼牙はカオルと共にソファーから立ち上がっていたのだった。

― 続 ―



むふふ、二人で就寝への対策…。
寝たふり作戦で油断させ、以後カオルをアトリエへ移動してから、
ゆっくり一人で就寝…なのでした!!
でもまぁ翌朝、カオルから怒られますよねぇ~?( 笑 )
ってそんなトコへ、零くんの登場。
魔戒内では鋼牙の申し出が激しい内容となって広がり、
それを聞いた零くんが、慌てて鋼牙の元へ来た…という事で、
でもそのお陰で、的確な助言が貰えました。
なので次回は、鋼牙がついに行動を起こしますよぉ~!
一番怪しいと睨まれている我雷法師の元へ行き、
事の真相を尋ねます。
さてはて、一体どんな展開が待ち受けるやら…。
次回の Up もまた、楽しみにして頂けると嬉しく思います。
では、また!!
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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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