牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

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牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

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■■■二次的創作妄想小説…“ 願い ” という名の思惑 4

~ 本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~

「 …カオル、今度こそ離れてはくれないか 」
鋼牙はす…っと立ちあがり、真摯な表情でカオルにそう告げていた。だが―――。
「 やだ 」
頬を膨らませ、カオルはあっさりと拒絶の言葉を返した。
「 …ほんの、僅かな時だ 」
「 やだ 」
「 すぐ戻る 」
「 やーだー! 」
鋼牙とカオルの言い合いが始まってしまったが、鋼牙が言えば言う程、カオルの腕に
                  すく
力が籠もって更に鋼牙を抱き竦める事となり、逆効果になっていた。すると―――。
「 カ~オ~ルぅ~… 」
ザルバがそんな二人を見、やれやれ…とでも言う様にその名を呼び、鋼牙も左の
拳をカオルの眼前に運んでいた。
「 本当に僅かな時間で、鋼牙は帰って来る。放してやれ 」
「 ………やだ 」
それでも唇を尖らせ、首を振って拒むカオル。その返答に、ずっと部屋の隅で様子を
見守っていたゴンザや、術を写し取った札を収めた箱を背負い直したレオも、がくりと
肩を落としていた。
「 …カオル、こいつは黄金騎士だが、その前にカオルと同じく単なる人間だ 」
「 …知ってるよ? 」
すると至極当然な内容に話題を替えたザルバに、カオルは澄まし顔で答えていた。
ただ―――。
「 ならば “ 生理現象 ” ってヤツがある事も、知ってるだろ? 」
そうザルバが告げた途端、レオとゴンザがは…ッと顔を見合わせていた。次いでその
直後、二人同時にカオルへと駆け寄って行く。
「 カ、カ、カオルさんッ、す、すぐですッ! すぐに済みます!! 」
「 左様です、ほんの暫しの我慢です!! 」
言いながら二人して、鋼牙に絡み付いたカオルの腕を剥がそうと試みる。
「 やーだーッ!! だったら、私も一緒に行くーッ!! 」
「 カオルさんッ、“ だったら ” の意味も解りませんし、“ 私も一緒に ” は尚の事
解りませんッ!! 」
「 さ、さ、さ、左様ですッ!! は、はしたのうございますぞ、カオル様ッ!! 」
「 やだぁーッ!!! 」
まさしく鋼牙を中心として阿鼻叫喚の状況が展開していたのだが、やはりそこは男性
二人掛かりでの事、カオルの腕はあえなく引き剥がされ、鋼牙の身はようやく自由と
なっていた。
「 こ、鋼牙さんッ、早く行って下さい…ッ!! 」
それでも激しく身動きするカオルの腕を、何とかレオが押さえながら鋼牙に告げる。
その様子を見、鋼牙は一つだけ頷いて返すと、後ろ髪を引かれる様な思いを感じ
ながらも、リビングから出て行った。
「 鋼牙ぁぁぁッッッ!!! 」                   こんじょう
するとカオルが去る鋼牙に向けて腕を伸ばし、さながら “ 今生の別れ ” かの様に
絶叫していた。そんなカオルの今にも駆け出して行きそうな身を、何とか押さえながら
レオやゴンザは必死に耐えた。そして―――。
バタン…。
屋敷の奥から扉の閉まる音が響くと、レオもゴンザも安堵したのか、カオルを押さえる
力が無意識に弱まったのだろう、両者の拘束からするり…とカオルが抜け出て
しまったのだ。次いでリビングを、凄まじい勢いでカオルが飛び出して行く。
無論そんなカオルが向かうのは、一ヶ所しかない。慌ててその後を追ったレオは、
屋敷の奥の細い廊下に辿り着いていた。
見ると細い廊下の奥、行き止まりの所に扉が有った。きっとそこが 客人用の御手洗
なのだろうが、カオルはその扉の前で小さくぴょこぴょこと跳ねながら、くるくる回って
鋼牙が出て来るのを待っている様だった。すると―――。
「 レオ… 」
エルバの皺がれた声が、レオに掛かる。
「 早いうちに術の解明をしないと… 」
「 そうだね、エルバ…。鋼牙さんが大変な事になるよ… 」
執拗な迄のカオルの姿を目の当たりにし、レオは事の重大さを改めて認識していた。
                                          よし
だがレオは、この状況が未だ始まりに過ぎないとは、全くもって知る由も無かった。

― 続 ―




さて今回は前回からの引き続きで、鋼牙が何故カオルに離れてくれ…と
頼んだかの真相が判明する回でした。
まさかの…でしたが、だって鋼牙も一人の人間ですからねぇ~…。
なので今回は、かなりコミカルテイストだったのでは…? と思っています。
さて今回の話では、冴島邸内のいつもの場所だけではなく、
違う場所 ( 客人用の御手洗 ) も登場しました。
ただ私の妄想に合わせ、冴島邸の内部を設計しましたので、
“ 本来の造り ” とは違っていると思います ( ご存知の方、突っ込まないで~ )
さてさて、鋼牙はカオルに抱き付かれた事で、
いよいよ日常生活を過ごす事も困難…となってきました。
次回は一体、どんな困難が待ち受けているのか…!! ( って、オイ! )
ではまた次回の Up まで、お待ち下さいませね
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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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