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牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

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茅

Author:茅
牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

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■■■二次的創作妄想小説…饒舌な指先

しおしお様とのコラボ作 ・ 第三話、Up 致します!

今回のコラボテーマは、「 不器用なあなたの指先が語ること 」 …です!
ウチの鋼牙さんは、特に不器用な人ですから、指先で何を語るやら…。
そしてしおしお様の作品はコチラ→ 「 感触
( しおしお様より、リンクの許可は頂いております )

…というか、ウチの鋼牙さん、語れてますかねぇ?
では、どうぞ ↓ ↓ ↓
* * *
~本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~

北の管轄に、遅い春が来た。
長い長い冬の時季を抜け、ここ数日はふんわり…とした、暖かな天候の日々が
続いていた。
それ故カオルは、冴島邸のリビング、窓際に置かれたソファーに座すたび、
差し込んで来るポカポカ陽気の、あまりの気持ち良さに、毎回毎回うつらうつら…と
してしまっていたのだ。そして今日も今日とてスケッチブック片手に、その意識は
遠のいてしまっていた。              くる
既に夢の中、カオルは大抵、柔らかな毛布に包まれ、雲の上で眠っている…という
様な状況が多かった。言葉にならない程に温かく、そして頬に触れる感触が何とも
優しい…。
“ う~ん、気持ち良い…”
夢の中だが、カオルは雲と毛布に、幾度も幾度も頬擦りを繰り返していた。



「 おぉ、また…か 」
魔導書を手に、鋼牙がリビングへと入った途端、左の拳から楽しげな呟きが
漏れていた。
「 いつもの所を見ろ、鋼牙 」
その言葉に従い、鋼牙は “ いつもの所 ” ― 窓際のソファー ― へ視線を向けた。
                              せもた      ゆだ
そこにはザルバの言う通り、カオルがソファーの背凭れに身を委ね、柔らかな
陽射しの中で、眠りに落ちた姿があった。
“ また ” “ いつもの所 ” でと、ザルバに言われてしまう程、ここ最近カオルは
ソファーでうたた寝をしている事が多かったのだ。
「 やれやれ、よく寝るお嬢さんだ… 」
「 仕事で疲れているんだろう… 」
ザルバのからかいに、鋼牙は小さな吐息で返していた。
そしてソファーに近づき、カオルのすぐ脇、ソファーの肘掛に座すと、眠るカオルを
ひた…と見つめた。
柔らかな陽射しの中、何の夢を見ているのか、透明感の有る頬には淡い笑みが
浮いている。鋼牙はその穏やかな眠りを妨げぬ様に注意しながら、己の手の甲を
そこへ滑らせた。すると―――。
「 …………… 」
寝言なのか、小声で何かを呟きながら、カオルは嬉しそうに鋼牙の手に頬擦りを
返してきていた。
その無意識だろうカオルの行為に戸惑いつつも、鋼牙は手を離す事が出来なく
なっていた。次いで鋼牙も、おずおずと頬を撫でてゆく。
何よりも柔らかく、ほんのりと温かなカオルの頬の感触が、鋼牙の手の甲、
そして指先に伝わる。
“ 触れる ” というだけで、こんなにも己の胸を締め付ける存在はあるのだろうかと、
鋼牙はいつになく思っていた。       ゆる
そんな感覚がカオルに伝わるのか、頬を緩ませる程度だった笑みが、満面のそれ
  ほころ
へと綻んでゆく。
「 ……おい、鋼牙 」
「 …………… 」
そんな時、ザルバが静かに問うていた。だが、鋼牙は答えない。
「 いつもそうやって、こっそり撫でてるが、もっと大胆に触れたらどうなんだ? 」
「 ……… 」
ザルバの言葉に、無言で冷たい視線を一度向けるだけの鋼牙。
「 長年の付き合いだ、カオルだって怒りゃしないさ。それじゃあまるで… 」
そこでザルバは、やれやれ…とでも言う様な溜息をついた。そして―――。
「 寝込みを襲ってるみたいだぜ? 」
「 ザルバ!! 」
流石の内容に、鋼牙はつい怒声を上げていた。



「 ザルバ!! 」
「 ……う、ぅ~ん……ッ 」
カオルは突然の大声に掻き消された夢から覚め、薄っすらと瞼を開いていた。
       かす                              にじ
ぼんやりと霞む視界を凝視すると、そこには “ 誰か ” の姿が滲んで見えた。と同時
だろうか、カオルの頬から温かな “ 何か ” が離れていったのは。
そして “ 誰か ” もカオルから離れ、遠ざかって行く姿が、カオルの瞳に映っていた。
               こす
カオルは両の瞼を共に擦り、視界を明確にさせようとする。次いで再び “ 誰か ” が
去って行っただろう方向を見つめた。そこに居たのは…。
リビング中央、まるで象徴的に “ 鎮座 ” している長テーブルの一番奥、いつもの
       はす
定番の席を斜に向け、カオルから正面に見えない様に座して魔導書を読む、鋼牙の
姿があった。
「 ……こう、が? 」
      かす
寝起きの掠れ声で、その名を呼ぶカオル。そんなカオルの頬には、触れていた
“ 何か ” の感触や温もりが、未だ残っていた。
“ あれって…、鋼牙の…手? ”
ついさっきまで頬に触れていた、柔らかで大きく温かな “ 何か ” は、鋼牙の手だった
のだろうか。つまりそれは、ずっとこれまで夢の中で頬に触れて気持ち良いと思って
いた雲や毛布の感触は、まさか鋼牙の手だった…という事なのか。
そう思った途端、カオルは耳まで赤く染まる程に、顔が熱くなるのを覚えていた。
しかも夢の中で、カオルは幾度も幾度も繰り返し頬擦りをしていた。もしそれを現実に
していたとしたら…?
「 やだ、もぉ… 」
カオルは火照った頬を、両の手で包んで呟いた。
寝姿を晒していた無防備さは否めないが、そんなカオルの頬に鋼牙が密かに触れ、
カオルも鋼牙の手に、夢か現実か、快感の反応を示してしまった。      
鋼牙の行為を喜んでいたかもしれない自身にもだが、何よりカオルの知らぬ間に
                             あお
鋼牙が触れていた事が、カオルを羞恥の炎が煽っていた。
“ 鋼牙…、私に触れたいって思ってるんだ ”
優しい感触だった鋼牙の指先から伝えられた “ 意思 ” に、カオルは胸の内も
熱くなる様な思いだった。すると―――。
「 おやカオル様、お顔が真っ赤ですぞ? 風邪でも召されましたか…? 」
いつの間にかリビングに入室していたゴンザが、カオルの前へ紅茶入りの器を
出してきていた。
「 えッ、あ、あの…ッ、えっと…、ま、窓…、そう! 窓から入った陽射しが暑くて、
        ほて
それで顔が火照っちゃって…! 」
突然の質問、それも鋼牙の行為への反応を問われた様な状況に、カオルは
しどろもどろになりながら、返答していた。
「 おや、それはいけませんな。カーテンを、閉めるとしましょう… 」
言ってゴンザが、カオルが座すソファー脇の窓にあるレース ・ カーテンを
慌てて閉め回る。その様子を尻目にしつつ、カオルは再び鋼牙の姿を見ていた。
       はす
相変わらず斜にしたままの席で、カオルから正面が見えない様にして、
鋼牙は魔導書に視線を落としている。
普段はああして寡黙だが、けれどその手は鋼牙自身より、ほんの少しだけ饒舌に
心情を語ってくれるのだと、カオルは気付く事が出来ていた。
“ でもぉ…、もっと大胆に触れてくれても、良いんだけど、な… ”
どうしても緩んでしまう口元と、今も火照り続ける頬を撫でながら、カオルはその唇を
紅茶の入った器に寄せていった。

― 了 ―




ウチのトコの鋼牙さんは、基本おシャイな性格設定なので、
こんな展開になる事が多い筈…と思っています。
( 寝ている隙に触れる…なんて、おシャイ過ぎますけども )
ただ最近は、ちょいちょい大胆な事をしてたりもしますが、
イレギュラーな感じで楽しんで頂ければ…な状況です。
さて、次回はどんな企画で Up するのでしょう!
またいつかの Up を、お楽しみに!
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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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