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牙と狼

牙狼 ( 鋼牙版 ) にドハマリした気持ちを二次小説で表現しています。

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牙狼 ( 冴島鋼牙 版 ) にドハマリして いる気持ちを、二次小説で表現して います。

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■■■二次的創作妄想小説…カミナリコワ…イ?

~本作に関しては 「 当ブログの注意事項 」 をご一読下さい~

鋼牙とカオルは、珍しく二人して街を歩いていた。
ホラー狩りに出る鋼牙と、帰宅するカオルの方向が同じだと判り、途中まで一緒に
行く事にしたのだ。
カオルとしては、滅多に鋼牙と外を歩く機会など無い為に、まるでデートをしている
様な気分だった。特に手を繋ぐでもなく、単に並んで歩く。それだけの事で、
カオルには “ デート ” になっていた。
ただやはり、“ 白いロング・コート姿 ” は目立つらしく、擦れ違う人の多くが
鋼牙をチラリと見て行く。
かつては気恥ずかしくもあったが、“ 慣れ ” とは怖いもので、今では何とも思わなく
なっていた。むしろ、ありふれた男女の様に、共に歩ける事の方が嬉しかった。
しかし、カオルのそんな気持ちをよそに、鋼牙は普段のペースでスタスタと歩いて
行ってしまう。
もう少しゆっくりと歩いてくれたら、その分長く一緒にいられるのに……。
言葉には出さないが、僅かな淋しさを感じたまま、カオルはその隣りを
ついて歩いた。その時だった―――。
「 ……雨? 」
額に水滴が落ちた事に気付く。かと思うと、みるみるうちに雨量が増え始め、
一気に豪雨へと変化してしまった。
二人はすぐ近くの店の軒下へと飛び込んだ。あっという間に、ほんの数メートル
先すら見えなくなってしまう。
「 どうしよう。傘なんて持ってないよ…… 」
呟きながら、濡れた服や髪をハンカチで拭くカオル。
ふと横の鋼牙を見ると、いつもしているかの様に魔法衣を振り払い、髪も幾度か
乱暴に掻き乱すと、体に付いた殆どの水滴を落としてしまっていた。
「 ……ねぇ、鋼牙って、雨の時はどうしてるの? 傘は、使わないの? 」
その様子を見ていたカオルが、ささやかな疑問を投げ掛ける。
「 ああ、使った事は無い 」
言った鋼牙のこめかみから、スルリと頬へ水滴が流れる。咄嗟にカオルは、
手にしたハンカチでそれを拭った。
「 零は、使う様だが…… 」
鋼牙が言った一言に、カオルの脳裏で “ ビニール傘を笑顔で差す零 ” の姿が
浮かんでいた。似合い過ぎて、思わず吹いてしまうカオル。
「 そっか…。じゃあ鋼牙は、こんな雨でも気にしないって事? 」
「 ……そうだな 」
「 だったら…… 」
何故鋼牙は、軒下から出て行こうとしないのか。そう考えて、もしや傘が無い為に
ここに留まるより他ない自分に付き合って、鋼牙にとって本来は無用な雨宿りを
一緒にしてくれているのではないか、とカオルは思った。
無論、確証は無かったが、カオルにはそんな気がしてならず、
つい笑みが零れていた。
「 …………? 」
唐突に笑うカオルに、鋼牙がいぶかしみの視線を向ける。何でもない、そうカオルが
言いかけた時だった。
「 キャアアッ!! 」
大絶叫を上げ、カオルは鋼牙にしがみ付いていた。
閃光が走ったかと思うと、天を切り裂く様な激しい雷鳴が轟いたのだ。
「 ……カオル? 」
固く目を閉じ耳を塞ぐカオルに、鋼牙が問い掛ける。
「 ……雷、怖いの 」
すると怯えきった表情で、ぽつりとカオルが呟いた。
「 子供の頃から、どうしても駄目で……。怖いもの知らずの鋼牙には、
解らないだろうけど…… 」
確かに鋼牙には、雷を恐れる気持ちは理解出来なかった。鋼牙にとって雷は、
単なる自然現象の一つでしかない。陽が射し、雲が湧き、風が吹き、雨が降り…。
それらと同等の事に、何を恐れるのか。
その時、再び雷が鳴り響き、カオルもまた悲鳴を上げて、身を震わせた。
「 ……雷の、何がそんなに怖いんだ 」
どうにも不可解なカオルの言動に、鋼牙は訳を訊くより手立てが無かった。
「 ピカッてくる光と、ゴロゴロっていう音がぁ~~…ッ 」
今にも泣きそうな勢いで訴えるカオルだったが、鋼牙には内心その程度の事かと、
肩透かしを食らった気分だった。
とはいうものの、どうにか対処しなければ、この少々厄介な状況は
回避出来そうにない。光と音を、同時に防ぐ方法。それは―――。
「 ………え? 」
カオルは突然、目の前の様相が一変した事に、小さく声を上げていた。
いきなり周囲全てが暗闇に落ち、稲光はおろか昼の明るさも失われたのである。
鋼牙が考え出した、対処法。それは魔法衣の前身頃で、カオルをすっぽり
包み込んでしまう事だった。こうすれば光は遮られ、音も特異なこの魔法衣ならば、
少なからず防げるだろうと思ったのだ。
事実、その狙いは中にいるカオルへ、すぐにも伝わっていた。魔法衣内に包まれた
直後、再度雷が鳴ったのだが、閃光は全く届かず、雷鳴もまるで遠くから聞こえて
いるかの様に穏やかだった。
しかしこの状況はカオルからすると、もはや雷など気にしていられない
事態と言えた。
「 ―――なるほどな 」
その時、今まで事の成り行きを見ていたザルバが、ようやく声を出していた。
「 ついでに、カオルを抱き締められるって事か。やるじゃないか、鋼牙も 」
そう言って、クックックッと笑う。
「 ―――何か言ったか、ザルバ 」
左の拳に向かい、鋼牙が言う。
「 いいや、何も! 」
そう答えてザルバは、それでもクックックッと笑い続けた。
この大雨に掻き消され、ザルバの先の言葉は鋼牙の耳に入らなかったのだ。
無論、鋼牙にそんな考えは微塵も無かった。
だが、はたから見ていたザルバでさえそう思えた様に、当のカオルからしても
同じ受け止め方しか出来なかった。
カオルを雷から守ろうとしてくれた事は、カオル自身も解っていた。しかしこれは
どう考えても、抱き締められている様にしか思えない。
いつもの鋼牙からすると、かなり大胆な行動に思えて、
カオルは戸惑うばかりだった。
その時、ふと自分の耳が鋼牙の胸元に当たっている事に気が付いた。
目を閉じ、意識を集中させる。するとカオルの耳に、鋼牙の鼓動が
聞こえてきていた。
初めて聞く、鋼牙の胸の音。まるで鋼牙の命そのものに触れた様な気がして、
カオルは穏やかな気持ちになっていた。
一方の鋼牙といえば、どうにも身動きの取れなくなった現状に、ただ恨めしく空を
仰ぎ見るばかりだった。さすがの黄金騎士でも、天候を操る事など出来る訳がない。
その時だった―――。
「 ―――――! 」
鋼牙は、自分の身に起きた “ 異変 ” に、一瞬たじろいでいた。
腰の辺りにそっとカオルの腕が回され、抱き締めてきたのである。
そこでようやくカオルにしている事に、“ 別の意味 ” があったのだと気付く。
「 どうした、鋼牙! 顔が変だぞ 」
「 ―――何でもない 」
ザルバがのんきに訊いてくるのに、突っぱねる様にして返す鋼牙。
そしらぬふりをして、何事もない様に振舞う鋼牙であったが、カオルには判っていた。
腕を回した直後、鋼牙の鼓動が少しだけ速くなった事を。
そしてカオルは願う。もう少しだけ長く、雷に鳴り続けて欲しい、と。



夏も終わりそうなので、“ 集中豪雨&雷ネタ ” 慌てて Up です!
雷に怯えるカオルに困りながらも、鋼牙が何とか守るというエピソードを思いつき、
当初は冴島邸内で “ 邸内停電エピソード ” も加えて話を進めようとしたのですが、
最近落雷で停電する事なんて無くなったなと思い、急遽外に出て貰いました
さて鋼牙が傘を使う・使わないの件がありましたが、鋼牙が傘を差してる姿が
どぉぉぉぉ~~してもイメージに合わず、基本的には “ ずぶ濡れスタイル ” として
貰う事にしました。( 小説にも書きましたが、零くんはビニール傘でも似合うと思う
のですが )
ずぶ濡れで家に帰って、ゴンザさんにコートや服を乾かして貰ってる間に、
入浴してサッパリ…な方が、鋼牙っぽいかな、と
たとえ最近頻発してる集中豪雨という現象であっても、“ 水もしたたる何とやら ”
でいて欲しいです
最後の方に、カオルの耳が鋼牙の胸元に…というシーンを書きましたが、
本編を観ていていつも思っていたのです。
二人の身長差の何と絶妙な事か! と
男女としての身長差として抜群で、それを配慮した上でのキャスティングなら、
凄いなぁ、と。そんな思いから、出来たエピソードです。
さて次は、どんな話にしようかな? では、また
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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

コメント

■ 皐月如水様へ

皐月如水 様へ

ご来訪&コメントありがとうございます!!

しかもかなり以前の作品、「 カミナリコワ…イ? 」 に
コメントを頂けて、とても嬉しく思っております!!

確か K 西さんがオーディションに来た時、
監督は 「 鋼牙が来た! 」 と思い、
そもそも決まっていた鋼牙役の人を降ろし、
K 西さんに鋼牙をやらせた…という事なので、
K 西さん = 鋼牙…でしかないのでしょうね。

でもその K 西さんの身長に、男女の比率として、
H 井ちゃんがバッチリと合っていた…というのは、
ホントに絶妙なキャスティングだったと思います!!

ただ鋼牙版の続編制作は、K 西さんのスケジュール問題が、
かなり難しい様なので、もう駄目なのかな…と半ば覚悟しています。
( 雷牙の劇場版が作られず、頓挫状態なのも、
K 西さんのスケジュール問題が影響してる…?との、
噂も無きにしも非ず )

はぁ~、ホントにいつになったら鋼牙とカオルは、
謎の空間から戻る事が出来るのやら…。
このままだともしかしたら本当に、以前監督が言ってた様に、
「 五十歳で鋼牙 」 が現実化するかもしれませんね…( 淋 )
2018/02/01 URL 茅 #- 

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